福祉の新天地で見つけたもの

福祉の新天地で見つけたもの

福祉の新天地で見つけたもの

U.Aさん 職業指導員

 

●別の福祉現場を見てみたい

Uさんは今年10月リアンに入社したばかりの新入社員です。

A型事業所は初めてのUさんですが、

短大で福祉を専攻して以来、十数年間介護老人保健施設、特別養護老人ホームなど数々の福祉の現場で利用者の生活全般を支援する仕事をしてきました。

リアンに入ったのはこれまでと違う福祉の現場で働いてみたいという新たな興味からだったそうです。

 

●福祉現場での経験

長く福祉の仕事を続けて来られた理由を聞くと「慣れです」と謙遜するUさん。

しかし、認知症の利用者さんの着替えやトイレ、入浴などの身体介助は

身体に直接触れる上、病気の症状にも配慮しなければならず、

体力は勿論精神力が強くないと続けられない仕事です

 

●ルーツは子供の頃からの環境

Uさんは、子どもの頃から祖父や父親、いとこなど周りに障がいを持つ親族が多く、長年に渡り母親や、妹とで連携して介護をして来ました。

「私にとって介護は普通の環境でした」と話すUさん。

介護の仕事を続けながら、家に帰っても当たり前のように身内の介護を行って来たそうです。

そういう環境もあり「家族や親戚に医療や介護関係の仕事をする人が多いのです」と笑って話してくれました。

 

●初めて尽くしで戸惑いの日々

休業中の主な仕事は利用者さんへの電話支援。

電話で体調や在宅での訓練の進捗状況を聞き取る仕事は全く初めての経験で戸惑いがあったそうです。

利用者さんの声色だけでその日の健康状態を判断しなければならず、

最初の頃は、利用者さんが本音で言っているのかどうかさえもよく分らなかったそうです。

これまで24時間体制で直接利用者さんと向き合ってきたUさんにとって、電話を通して支援を行うという事に疑問符だらけだったそうで、

「ナースコール越しに喋っている感じ」で

もどかしかったと言います。

また、利用者さんにどんな特性があり処方薬はあるか、どんな仕事を目指しているかなど個々人のデータも頭にいれておかなければならず、覚える事は沢山あると言います。

職業指導員にはパソコンのスキルも必要で、あまり得意でないUさんは利用者さんお薦めの初心者用動画を見て勉強しているそうで、その利用者さんとは同じ話題ですっかり打ち解け、思わぬ効果があったと明かしてくれました。

また、これまで事務関係の仕事をほとんどやった事がないUさんにとって、

行政への書類作りも悪戦苦闘。

受給者証発行申請書など作成方法が分からず、

その都度、先輩社員に聞いてメモを取る毎日だとか。

 

 

●新たな発見の毎日

これまでの2カ月間 、Uさんは新たな発見の毎日でした。

電話では口数が少ない利用者さんがいて、障がい特性の為かと思っていたら、面談で会ったら話すうちに饒舌になり、性格的にシャイな方だったなどという事も。

今では体調によるものなのか、性格によるものなのか少しずつ分かってきたと言います。

リアンの印象について「自分の障がいと闘いながら、一般就労に向けて資格取得などスキルを上げる為に前向きに取り組んでいる人が多い場所なのだと感じました」と語ってくれました。

 

●天職は福祉の仕事

「利用者さんに寄り添い、その方の話を傾聴し、不安を取り除く仕事が向いているのだと思います」と話すUさん。

自分の強みは、人見知りをしない性格だそうで、

「利用者さんでも先輩職員でも誰にでも話しかけます」とどこまでもポジティブ。

リアンでもしっかり活躍してくれると感じました。

 

    文責 北村誠一 (広報担当)