利用者さんと共に歩んだコロナ禍の2年間

利用者さんと共に歩んだコロナ禍の2年間

利用者さんと共に歩んだコロナ禍の2年間

W.Hさん 職業指導員

 

●子どもの頃から障がい児童と過ごす

30代まで家業の手伝いをしてきたWさんは2014年知人の紹介で、

同じグループの放課後等デイサービス施設「レゴンキッズ都島」に入社。児童指導員として施設の立ち上がりから携わって来ました。

障がい児童の支援を仕事にする事にWさんは全く抵抗が無かったと言います。

子どもの頃通っていた小学校が障がい者と共に学ぶ教育環境だった事もあり、

「周りに障がいを持つ友達がいるのがごく普通だった」と話してくれました。

自身のお子さんの事情でしばらく仕事を休職していたWさんは、2年前に福祉の現場に復帰。縁あってリアンに入社しました。

 

●福祉現場の違いに戸惑い

支援の対象がレゴンキッズでは子どもでしたが、リアンでは一般就労を目指す人に変わり、同じ福祉の仕事とはいえ最初はどう対応していいのか戸惑ったと言います。

しかし、利用者さんと接し、様々な職業訓練に励む利用者さんを見ているうちに

「自分が見て来た子供達がここまで成長し、頑張っている」と思えるようになり、就労継続支援の仕事に遣り甲斐を感じるようになったそうです。

 

●支援の在り方を模索し続けた2年間

Wさんがリアンに入ってからの2年間、コロナ禍に見舞われリアンはほぼ休業を余儀なくされました。

利用者さんと対面で行う支援がこれだけ長く休止した事は無く、

利用者さんの中には、自分の事を分かってくれているのか不安に感じている方も少なくありませんでした。

電話支援中心の活動の中で職員も利用者さんとどう向き合うか試行錯誤の毎日でした。

1か月に1度の定期面談では、Wさんに用が無くとも、来所した利用者さんを見かければ必ず声をかけ、自分の担当していない利用者さんにでも、来所の際は声掛けするよう全員で周知徹底してきたそうで、

常に自分が利用者さんの立場だったらどう思うか全員で考えるようにしてきたと言います。

 

●休業中だからこそ出来る事

今年1月から通所を再開する予定だったリアンですが、オミクロン株の影響で新型コロナの感染者が急拡大。

3月まで休業を継続する事を決めました。

そして新たにこれまで行ってきた研修制度を拡充します。

モノ作りやウェブデザインに加え、専門家を招いてビジネスマナーなどを教えるキャリアプランニング研修をスタートさせます。

希望する科目を利用者さんが選び、より実践的な講座として一般就労に生かそうというものです。

 

●人の得意な事を見つけるのが得意

自分の将来の方向性を決めかねている利用者さんの話を聞くうちに、Wさんはその方の趣味が貯金だと言う事を知り、フィナンシャルプランナーや安心サポートの道がある事をアドバイス。

そういう発想が無かった利用者さんは目から鱗で、「(それに向けて)勉強するようになりました」と嬉しそうに話してくれました。

 

●今後の目標

長引く休業で在宅での訓練が増え、利用者さんは人とのコミュニケーション不足になりがちだというWさん。

どう支援していくか尋ねると

「定期面談などを利用し、少しでも多くの職員とコミュニケーションを取ってもらい、苦手意識を克服して欲しいです」と言いました。

今後の目標について聞くと

「どの利用者さんにもお仕事をいっぱい用意して通所を迎えたいです」と話すWさんの

言葉はしっかり4月を見据えていました。

 

文責 北村誠一 (広報担当)